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出産報告はいつ・誰に・どうやって?プロに聞くマナーと注意点

無事出産を終え、赤ちゃんとの生活が始まる…。そのまえに、お世話になった方々に出産の報告が必要ですよね。どのタイミングで、誰に、どのように出産報告をするか悩んでいる方も多いはず。マナーのプロに出産報告の仕方や注意点を、文例を交えて教えてもらいました。

出産報告は「いつ」「どのような方法で」?

出産報告は基本的に、この日までにこのような方法で報告をしなければならないという決まりはありません。ここで紹介するのはおおよその目安です。母子の体調を第一に考えて、焦らずに連絡をしましょう。
事前に、夫婦ふたりで相談をして、連絡先や連絡順などを決めてリストアップしておくと安心ですよ。

 

両親・親族への出産報告

お互いの両親には、できるだけ出産当日に母子ともに無事であることを報告したいもの。
ご主人に連絡を担当してもらうのが無理のない方法かもしれません。
状況に応じて、両親から親族へ連絡をしてもらうとよいでしょう。

 

会社関係の方への出産報告

会社の上司・同僚への報告も、お母さんの体調を優先し、負担のない範囲で報告を行いましょう。
また、会社へ報告する際の注意点として、最初に報告するのは直属の上司、続いて同僚、後輩となります。この順番を間違えると、自分が上司に報告する前に、上司がすでに出産したことを知っているという状況になるかもしれません。
報告する方法は、業種、職種に応じてメールでも構わない会社もあるので、会社の規定に従います。
また、体調が悪く報告が遅れてしまった場合は、お詫びと状況を説明すれば、今後の人間関係も円滑になるでしょう。

 

友人への出産報告

友人への出産報告は、相手との間柄に応じて、出産後1ヶ月以内を目安に報告するとよいでしょう。
親しい友人の場合は、産後の体調が回復した後、すぐに連絡しても構いません。
ただ、親しい友人がたくさんいる場合は、連絡するタイミングをできるだけ合わせた方がいい場合もあります。タイミングがずれると、人づてに出産したことを知る場合があり、あまりいい気分がしない人もいるからです。
また、友人への連絡は、電子メールやLINEなど、タイムラグの少ない手段が多いようです。電話ですと、通話がつらいときやどうしても長くなりがちなことがあるなど、躊躇してしまう人も増えてきています。

その他、普段それほど交流のない人や、ご無沙汰をしている人には、退院後に手紙やハガキを送ったり、暑中お見舞いや年賀状など時節の挨拶の際に伝えるという方法もあります。
しかし、遠隔地で連絡がつきづらい方、あるいは個人的にとてもお世話になった方には、落ち着いてから手紙を出すというのも、相手への感謝の気持ちが伝わり喜ばれるでしょう。

 

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【例文集】出産報告のメールでの伝え方

「両親や友人に出産報告をする時のメールの文面はどのようなものがいい?」。
そこで、ケースごとの例文をご紹介しましょう。
ただし、ここでの例文はあくまでも参考程度にしていただき、ご自身でアレンジしてくださいね。

 

両親・親族へはすぐに出産報告を

出産する妊婦さんとその旦那さんを除けば、もっとも出産を待ちわび、そして心配しているのはお互いのご両親でしょう。
出産報告メールの内容は、「生まれた年月日」「性別」「赤ちゃんの情報」などを簡潔に伝えるのがよいでしょう。それに、お母さんの体調なども添えて報告すると安心いただけるでしょう。

《両親への出産報告 例文》

「平成00年0月0日00時無事に女の子を出産しました。名前は結衣(ゆい)にしました。私も元気です。」

 

職場の上司や同僚へは、丁寧に出産報告を

社会人としては、職場の上司・同僚への出産報告も欠かせません。
産休中、自分の代わりに仕事を分担して受け持ち、協力してくれています。
無事に出産をしたことと感謝の気持ちを丁寧な文章で伝えましょう。

《上司・同僚への出産報告 例文》

「●●部長 この度は、出産に伴い長期間お休みをいただき、本当にありがとうございます。0月00日無事に女の子を出産いたしました。母子ともに元気です。まだしばらくはご迷惑をおかけいたしますが、なにとぞよろしくお願い申し上げます。落ち着きましたら改めてご連絡させていただきます。引き続きよろしくお願い致します。」

 

親しい友人への出産報告は、喜びを織り交ぜて

親しい友人も、赤ちゃんの誕生を心待ちにしている人のひとりです。
友人へは出産の喜びを素直に表現できることでしょう。
ただし、「産後ハイ」による自己中心的な内容には注意です。

《親しい友人への出産報告 例文》

「0月00日に元気な女の子を出産しました。私も元気だよ! 名前は結衣(ゆい)です。落ち着いたら会いに来てね」

 

お世話になった方々への出産報告は?

出産は本人と家族だけではなく、アドバイスなどをもらったりした人や、学校の恩師など、これまで縁のあった人にとっても大きな出来事です。そういった様々な面でお世話になった、あるいはこれからお世話になるかもしれない方々にも出産の報告をしておくのは大事なことです。

その場合、速報性はあまり考えなくてもいいため、退院してから手紙やハガキ、あるいは暑中お見舞いや年賀状などで伝えるということでもいいかもしれません。
ここでは、誰に出しても失礼のない例文を紹介します。

《お世話になった方への出産報告 例文》

「ご無沙汰をいたしております(※)。まだまだ寒い日が続いておりますが、お変わりございませんか。この度は、出産のご報告のためご連絡させていただきました。平成00年0月00日に女の子が誕生いたしました。名前は結衣(ゆい)と申します。とても元気な女の子で、我が家はすっかり賑やかになりました。今後は、親子ともども、末長いおつきあいをよろしくお願いいたします。」

※年賀状の場合は「あけましておめでとうございます」、「謹んで新年のお慶びを申し上げます」。暑中見舞いの場合は「暑中お見舞い申し上げます」

 

【出産報告がためらわれる人へはどうするべき?】
出産は、関わる人をとても幸せな気持ちにしてくれる吉事です。
しかし、不妊治療を行っている人など、相手の事情や状況に応じて、ある程度時間が経ってから報告をした方がいい場合もあります。その場合も、できるだけさらっと報告するよう心掛けるとよいでしょう。
デリケートな理由を抱えている人がいることも忘れてはいけません。

気を付けたい! 出産報告の注意点

「産後ハイ」という言葉があります。
これは出産後に気分が高揚し、いつもより積極的な行動をとってしまう状態を指します。
それ自体に問題があるわけではありませんが、この状態で出産報告を行うと、勢い余って相手に不快感を与えてしまうことがあります。
まずは冷静に、出産報告時の注意点を確認してみましょう。

 

出産報告メールに写真を添付すべき?

スマートフォンの普及により、気軽に様々なものを撮影できる時代になりました。
出産もいわば人生の大イベントという側面もありますので、写真もより多めに撮ることでしょう。心待ちにしていた可愛い我が子を友人にはいち早く見てもらいたいですよね。

しかし、撮影した赤ちゃんの写真を送る相手は、家族・親族と親しい友人くらいまでとしておく方が安心です。

大事なのは「元気な赤ちゃん、そして母体も無事」という、安心が伝わる情報です。

 

お祝いメールには返信する?

出産報告のメールを一通り送り終わると、今度は「出産おめでとう!」というお祝いメールが返ってくることでしょう。そのひとつひとつに返事をしていくことは楽しいながらもけっこう大変なことでもあります。

基本的に、この場合のメールは「一往復」で済ませてしまっても問題はありません。
出産直後のお母さんがどういう状況にあるかは、メールを送った側も理解しているでしょうから、返信がなくとも不快に感じる人はいないでしょう。

中には「身体は大丈夫?」「お見舞いに行ってもいい?」といった質問を返してくる人もいると思いますので、状況に応じて簡潔に返事をするのがよいです。
あくまで、このように返事しなければならないといった決まりはないので、お母さんの体と、そしてなにより赤ちゃんのことを第一に考えて無理のない返信を心掛けましょう。

 

SNSでの出産報告は?

FacebookやInstagramなどのSNSで出産報告をする人が増えてきています。
友人や知人に一斉に報告ができるツールとしてはとても便利ですね。

SNSに投稿するという行為は、見られても問題ないプライベートを明かしているようなものですから、その基準は自分の中で決めてやるべきことです。

ただ、友人に写真を送ることとは異なり、不特定多数の人にも見られる危険性があるということは認識しておかねばなりません。その報告を見て、あまりいい気持ちがしない人がいないかどうかも、今一度しっかり確認してくださいね。

SNSに投稿することが、なにか大きな事件に繋がるものではないと思ってしまいがちですが、どんな些細なことでもわずかなリスクがあるのであれば、よく考えて行動することをお勧めします。生まれた赤ちゃんを見てほしい気持ちは分かりますが、赤ちゃんを守ってあげられるのもお母さんですから。

 

無事に元気な赤ちゃんを産んだということはとても幸せで、温かい気持ちになるものです。
出産を報告する際の決まりごとはありませんが、報告を受ける人の気持ちを思いやり、みんなから祝福を受けられるような配慮も心がけたいものですね。

 

監修:川道映里真心マナー講師・マナーコンサルタント。一般社団法人マナー教育推進協会代表理事副会長、ウイズ株式会社副社長兼中国・四国エリア長。子育て中にマナーの大切さを実感し、マナー界のカリスマ・マナーコンサルタントの西出ひろ子に師事。徳島を拠点に全国の企業、行政機関、学校などでマナー研修、マナーコンサルティングを行い、真心マナーを伝える。日常生活のマナーや冠婚葬祭マナーの講座も担当。ドラマのマナー指導やメディアでも活躍中。
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