- 菅原さくら
- 1987年の早生まれ。ライター、編集、雑誌『走るひと』副編集長など。人となりに焦点を当てたインタビューや対談が得意。雑誌やWebメディア、広告・採用、コピー、パンフレットなどさまざまなものを書きます。
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夏の疲れを吹き飛ばす!元気が出てくるエスニックレシピ【#cali飯オモテナシvol.3】
ガールズヒップホップユニット・HALCALIとして、2000年代に一世を風靡したYUCALIさん。現在は栄養士の資格を取り、自身の名前を冠したケータリングブランド『#cali飯』を展開しています。そんな『#cali飯』の季節のレシピとテーブルコーディネート術をご紹介。
体温ほども暑いと思ったら、次の日は肌寒い雨が降ったりと、今年の夏は不思議な天候が続きます。体がついていけず、疲れがたまっている人も多いのではないでしょうか? そこで『#cali飯オモテナシ』第3回のテーマは“元気が出るエスニックレシピ”です。
メニューは、豚肉と豆腐のもち米シュウマイ・冬瓜とトマトの酸辣湯(スーラータン)・えび入りライスペーパー春巻き。
「夏の終わりには、もりもり食べて元気になれるエスニックレシピがおすすめ。スパイスの香りが食欲をそそってくれます。もち米シュウマイに使った豚肉と長ネギは、一緒に摂るとビタミンB1の吸収率がアップして、疲労回復に◎。美肌効果も見込めるため、日焼けしてしまった肌のケアにもぴったりです。
夏に春巻きは重たく感じるかもしれないけれど、スイートチリソース×サワークリームをつければ、さっぱり食べられること間違いなし。マイルドな酸味の酸辣湯を組み合わせると、どんどん箸が進みます♪」(YUCALI)
夏の悩みを解消してくれるお助けメニュー
●豚肉と豆腐のもち米シュウマイ
豚ひき肉……150g
塩……1g
片栗粉……小さじ1
もち米……90g
枝豆……12粒
【A】
木綿豆腐(水を切っておく)……1/4丁
長ネギ(みじん切り)……10cmくらい
生姜(すり下ろし)……10~15g
しょうゆ……小さじ1/2
オイスターソース……小さじ1
- もち米を洗い、ひと晩吸水させて、水を切っておく。
- 豚ひき肉に塩をくわえ、粘りが出るまでしっかり混ぜる。
- Aをくわえ、さらに混ぜ合わせる。
- 片栗粉を入れて混ぜ合わせる。
- 12等分して、ふんわりと丸める。
- 5の表面に、1のもち米をふんわりまぶす。
- お湯を沸騰させたお鍋の上にせいろを乗せ、弱火で20分ほど蒸す。フタをあけるときは熱い湯気がのぼるので気をつけて!
- <POINT>
- 室内外の気温差は、夏の体調不良を招く原因のひとつ。エアコンでうっかり冷えすぎてしまう体を温めるために、タネには生姜のすりおろしをたっぷりと入れました。
「包むのが難しいイメージのシュウマイも、皮の代わりにもち米を使えば簡単。丸めたあとにふんわりまぶすだけでいいから、不器用さんでも安心です。普通のシュウマイより食べごたえが出るうえ、見た目もぐっとフォトジェニックに仕上がりますよ」(YUCALI)
今回はせいろで蒸したけれど、コンロが別のお料理で埋まっていたらオーブンレンジのスチーム機能などを使ってもおいしくできるので、パーティーのプラス一品に重宝します。
「でも、せいろのいい香りはそれだけでおもてなしになるので、お客様の期待感を高めたいときにはぜひ試してみてほしいです♪」(YUCALI)
●冬瓜とトマトの酸辣湯
水……600ml
鶏ガラスープ(顆粒)……小さじ1
冬瓜……150g
トマト……中2個
きくらげ(戻しておく)……4枚
水溶き片栗粉……お好みで
溶き卵……1個分
ラー油……お好みで
胡椒……お好みで
【A】
すし酢……大さじ1と1/2
しょうゆ……大さじ2
塩……1g
- 鍋に水と鶏ガラスープ、冬瓜を入れ、火が通るまで煮る。
- トマト、きくらげを加えてさらに加熱したらAを加えて味を整える。
- 一度火を止め、水溶き片栗粉を加え、混ぜる。
- 火にかけてとろみをつけ、溶き卵を流し入れる。
- 器に盛り、白髪ねぎを飾って、胡椒とラー油をかけて完成。
- <POINT>
- 「冬瓜」は、漢字から冬の野菜かと思いきや、じつは夏が旬。夏野菜は基本的に体を冷やすけれど、温かいスープで食べるならそんな心配も無用です。また、トマトのリコピンは加熱によって吸収しやすくなり、美肌効果も。お酢と合わせることで疲労回復力もアップします。
「今回は手軽に鶏ガラスープを使ったけれど、骨つきの鶏肉や鶏もも肉から出汁をとるのもおすすめ。出汁を酸辣湯にしたあとは、残った鶏肉を食べやすい大きさに切って、そのまま食卓へGO! パクチーやピリ辛のタレなどを添えれば、立派なメインディッシュになります」(YUCALI)
●えび入りライスペーパー春巻き
ライスペーパー……8枚
揚げ油……適量
スイートチリソース……適量
サワークリーム……適量
【A】
えび……200g
はんぺん……1/2枚
塩……2g
片栗粉……小さじ1
- えびは殻をむき、背わたを取る。
- Aをフードプロセッサーに入れ、粘りけが出るくらいまでよく混ぜ合わせる。
- ライスペーパーの両面を軽く濡らして戻す。
- 戻したライスペーパーに2をのせ、しっかりと空気を抜きながら巻いていく。
- 表面に水分が残っていたらしっかりと拭き取り、170度の油でほんのりきつね色になるまで揚げる。
- <POINT>
- 春巻きの皮よりも薄いライスペーパーを使うことで、面白いほどサクサクな食感に。
「ライスペーパーは濡らしすぎると巻きづらいので、さっと濡らす程度でOK。揚げるときに油がはねないよう、余分な水気を拭きながら、空気をしっかり抜いて巻きましょう。くっつきやすいので、何回かに分けて揚げるのもポイント。油に入れたあとはさわらず、ひきあげる直前に何周か回すと、全体が均等に揚がります」(YUCALI)
秋を先取りした、スモーキーなピンクとグレーのセッティング
花瓶(左から)
「Søstrene Grene(ソストレーネ グレーネ)」
「Holmegaard(ホルムガード)」
「Søstrene Grene(ソストレーネ グレーネ)」
キャンドル
「Søstrene Grene(ソストレーネ グレーネ)」
お料理に合わせて、アジアっぽいお花を中心にまとめた今回のテーブル。エキゾチックなビジュアルが目を引き、話のネタにもなりそうです。一輪でもユニークに見えるクルクマを、無造作に束ねて生けました。
「大きなガラスの花瓶は、デンマークのブランド『ホルムガード』のもの。存在感があるので、グリーンの枝をわさっと入れたり、優しい雰囲気の小さな花を生けることが多いです」(YUCALI)
シックな色×ポップな柄の食器は、何にでも合う万能選手
「メインに使ったのは、結婚祝いでお友達からいただいたbonohoのプレート。今回はお料理の色が地味なので、明るい器でかわいさをプラスしました。夏の終わりを思わせる、麦わら帽子チックなランチョンマットもお気に入りです」(YUCALI)
「冷房で体が冷えていたり、日焼けで肌が疲れた女子に、ぜひ食べてほしいエスニックレシピ。おいしいごはんで夏の疲れを取って、心地よい秋を迎えるための準備を整えましょう☆」(YUCALI)
次回から『#cali飯オモテナシ』は、不定期更新に。季節のとっておきレシピはもちろん、YUCALIさんこだわりのキッチンなどを紹介していきます。
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YUCALI(ゆかり)/栄養士、ケータリングプランナー
1987年7月18日東京都生まれ。目黒区出身のHALCAとYUCALIの2人組ガールズヒップホップユニットHALCALIのメンバー。小学生のころから都内のダンススクールに通い、「FEMALE RAPPERオーディション」で見事グランプリに輝き、2003年にO.T.Fの全面プロデュースのもと『タンデム』でデビュー。
2013年より、かねてから興味のあった食の分野を学び栄養士の資格を取得。現在ケータリングブランド『#cali飯』の活動を展開中。
@yucali_halcali