- 藤屋翔子
- フリーライター・編集者。編集プロダクションでガーデニング誌やインテリア誌などの編集とライティングを経験。おもに暮らしや手づくりにまつわる記事・コンテンツ制作に携わる。
入門【画像付き】テラリウムの簡単な作り方・材料リスト
安い材料で簡単にできるテラリウムの作り方を東京・自由が丘の人気グリーンショップ「ブリキのジョーロ」のオーナー・勝地末子さんに教えてもらいました。 定番の多肉植物以外にも、苔やエアプランツといったおすすめの植物もご紹介します。
- 勝地末子さんグリーンショップ「ブリキのジョーロ」(東京・自由が丘)オーナー。グリーンスタイリストとして、アレンジ制作やディスプレイ提案、庭のプランニングなどを手がける。著書に『多肉植物、エアプランツ、苔、蘭でつくる はじめてのテラリウム』(エクスナレッジ)など。
テラリウムにおすすめの植物
初めてテラリウムを作る方でも失敗しない植物をご紹介します。
- 苔
- 湿度の高い場所に自生する苔も、テラリウム向きの植物。
フタつきの容器でも楽しむことができるので、ジャムなど空き瓶で作ってみても素敵。
テラリウムにおすすめの苔は、ホソウリゴケ、タマゴケ、ヒノキゴケなどです。
- エアプランツ
- 土に植えなくても育つエアプランツは、ガラス容器に入れるだけでテラリウムが楽しめます。
土の代わりに石や砂などを敷くのもおすすめ。簡単にアート作品のようなテラリウムが完成します。
テラリウムにおすすめのエアプランツは、パラセアメジャーやジュンセア、ウスネオイデスなどです。
- 多肉植物
- 内部に水をたくわえている多肉植物は、水やりの頻度が少なくて済むため、テラリウムに適しています。
多肉植物にはおもに3つの生育型があり、生長する時期や好む環境が異なります。寄せ植えするなら見た目の相性以外に生育型を考えた組み合わせにして、その後の管理をラクにしましょう。
次の章では、この多肉植物を主役にしたテラリウムの作り方をご紹介しましょう。
テラリウムにおすすめの多肉植物は、ハオルチア、ユーフォルビア、クラッスラ、エケベリアなどです。
多肉植物を主役にしたテラリウムの作り方
テラリウムに必要なものをご紹介しましょう。
テラリウムに必要な材料と道具・植物
- 1.根腐れ防止剤
- 2.用土
- 3.バークチップ
- 4.石
- 5.スプーン
- 6.土入れ
- 7.筆
- 8.じょうご
- 9.ピンセット
- 10.アクアリウム用のハサミ
テラリウムの舞台となる容器は、初心者なら口の広い瓶タイプがおすすめ。水槽や金魚鉢などに植えるとまだ違った雰囲気が出て素敵です。
今回は飾りとして石を使いましたが、流木を使って自然の風景を再現したり、フィギュアを合わせてストーリーを感じる仕立てにするのもおすすめです。
今回使った植物は、左上から時計回りにサボテン、ユーフォルビア、クラッスラの3種類。
それぞれ表情と高さに変化が出るように選んでみました。
テラリウムの作り方
- テラリウムの容器には通常の鉢のような底穴がないので、まずは土入れを使って根腐れ防止剤を入れます。目安の量は、底面が隠れるくらい。
- 次に、土入れを使って用土を入れます。多肉植物なら、市販の多肉植物用の土がおすすめ。テラリウムの容器の1/3くらいの高さになるまで入れます。
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飾りの石を中央に置きます。
今回は植物の支えにもするため中央にしましたが、単純に飾りとして入れる場合は好きなところに配置してくだい。 -
石のまわりに、クラッスラ、サボテン、ユーフォルビアの順で植えつけます。植物が長いようだったら、ハサミでカットしてバランスを整えてください。
正面の土を低く、奥側を高くすると小さなテラリウムの中にも奥行きが生まれます。ジョウゴを使って土を足して、表面をならしましょう。 -
土の上にバークチップを敷きます。
植えた植物をピンセットでおさえながらスプーンで入れるのがポイント。バークチップが一定の厚みになったら完成です。
多肉植物を主役にしたテラリウムの完成!
多肉植物や容器のガラスに土がついたら、筆ではらいましょう。
テラリウムのアイデア集
容器にピッチャーを使って、ユーフォルビアとサボテンを寄せ植えしたテラリウム。
ピッチャーの上部に余白があり、すっきりとした印象にしているのがポイントです。
家の形をしたハンギングガラス器に、エアプランツと流木、ココヤシ繊維をコーディネート。
鳥の巣のようにも見える愛らしいアレンジですね。
初心者でもできるテラリウムの作り方、いかがでしたか?
好きなガラス容器と植物を組み合わせてオリジナルの作品をつくってみてください。
グリーンショップ「ブリキのジョーロ」
今回監修いただいた勝地末子さんのグリーンショップ「ブリキのジョーロ」。
1階では観葉植物や切り花、鉢、ジョーロなどを販売。
テラリウムのための容器や材料などもあるから、ぜひそろえてみては?
階段をあがって2階へあがると、植物といっしょに飾りたくなるヴィンテージ雑貨も。
多肉植物コーナーもあり。レアな品種など幅広いラインナップが魅力です。
高低差をつけたディスプレイも参考になります。
(写真 森 勇馬)