- 坂上 春希
- 1984年生まれのコンテンツプロデューサー。ライター/カメラマンとしても、ガジェット、ビジネス、インテリア、カルチャー、テクノロジー等の分野に渡りメディアや広告の分野で活動中。
2階建て?3階建て?いいえ、これはもはや未来の「小数点刻みの家」なのかも。
土地の値段が高い都市部では、住空間が狭くなるのは仕方ない…と思っていませんか?いま、「限られた土地サイズでも快適な都市生活を送る」新しい住空間の考え方が広がり始めています。そのポイントは、「高低差」。ワンフロアを壁で仕切るのではなく、高低差を変えることで、こんなにも空間が広がりを見せるんです! [PR]
目次
未来の家は「0.8階がキッチンで1.0階が食卓。1.8階が読書スペース」?
nLDKという考え方も含め、「日本の住宅は間取りが画一的で退屈」なんて声をよく聞きますが(参考リンク:www.nli-research.co.jp )、土地の値段が高い都市部においては、住空間が狭くなってしまうため、効率的に人が住むには仕方ないという側面も。
しかし、それでも都市生活を我慢せず、工夫して住みやすい家をつくる試みが広がり始めています。その最新型がこちらのお家。
外観はとてもシンプルです。
空間を縦に伸ばした3階建てが特長ですが、パッと見た限り、これといった特別な印象はありません。
しかし、中を見てみるとこんな感じ。
あれ? 3階建てだけど、フロア数がもっと多い?
この家はまるで、0.8階、1.2階、1.8階……とでも数えたくなるような、床の位置を上下にずらした縦に特徴ある間取りです。
実際に住んでみたらどんな感じなのでしょうか? その様子を覗いてみましょう。
1階:高低差を活かしたキッチンと、開放的なリビング
1階で目を引くのはキッチン。土間のようにも見えますね。周りの床よりも少し高さの低いこの土間キッチンは、「0.8階」部分と言えるかも。
リビングと床の高さが違うことで、一気にプロの厨房のような雰囲気になります。これは料理に集中できそう。
経済産業大臣賞を受賞したメガネメーカー「JINS」のオフィスでは、感性を刺激する特徴的な場所においては意識を変えるために床の高さを変えているそうですが、まさにそんな雰囲気。リビングから土間キッチンに降りれば、きっと気分は料理モードに一変するはずです。
その反対側がこちら。ガラッと印象が変わります。
料理を作ってすぐ後ろの食卓へ。動線としてもスムーズです。
ちょっとしたパーティーを開いて、みんなで持ち回りで料理するのも楽しそう。
食卓のとなりには、「1.2階」といった風の高さが違うフロアがあります。ここがリビングスペース。
ここでも高さを変えることで、仕切りを作ることなく家族の団らんスペースを確保しています。
吹き抜けの開放感と、天窓から注ぐ光が気持ちよさそう。
21世紀美術館の名物「ブルー・プラネット・スカイ」を自宅に持ち込んだかのようです。
食後にのんびり読書をしたり、ゲームをしたり、テレビを観たり。
お昼寝なんかも気持ちよさそうですね。
2階:くつろぎの読書スペースと、ベッドルーム
こちらは2階からの風景です。吹抜けに面した2階の床の一部を下げることで、1階と2階の間、だいたい「1.8階」部分にあたるところに、浮遊するかのような空間がつくられています。
まるで新しい図書館のスペースかのよう。
吹き抜けだからこんなコミュニケーションも。
土間キッチンとの段差もあるため「何階建てだっけ?」と思うくらい、たくさんの空間がある印象。
1階の天井高を2〜3階のそれよりも低めに設定することで、2階までの距離が近くなり、上下階での密接なコミュニケーションが実現しています。階段も短めになるので、登り降りも楽チンです。
階数は違うのに、同じ空間にいるかのよう。
いつもお互いの存在を感じられる、家族のつながりが強まる家と言えるかもしれません。
そして、さっきの読書スペースの反対側にはこんなスペースが。
同じ空間なのにまるで違うお部屋です。壁で区切らないだけで、こんなにも開放的になるんですね。
それでいて、廊下を区切りとしてベッドルームはしっかり確保。
そしてこのベッドルーム、先ほど紹介した1階のリビングともつながっているのです!
3階:感性を刺激するプライベートスペース
3階では、空間の一部に高さの変化を加え、壁や扉で仕切ることなく多様な用途を叶える部屋に。
ベースの床をが下がった部分は「2.8階」。ほかの床より0.2階分高さに余裕があるので、背の高い家具もゆったりレイアウトできるようになっています。
床を下げることで生まれた段差は、イスにも、机にも。
まるでイギリスのトラファルガー広場か、銀座松竹スクエアの大階段かのような考え方。
使い方は無限大。
色んなアイデアが浮かびそうです。
「階数以上の表情」を作る、新しい発想の住宅
とても3階建ての家とは思えないほど多彩な空間を有し、家族のつながりも感じられる家。
著名な建築家によるコンセプト性の強い作品のような家かと思いきや、実は、あの旭化成ホームズの戸建注文住宅「ヘーベルハウス」のラインナップなんです。
その名も、『ヘーベルハウス テラクラフト』。公式サイトには、このお家を体感できるムービーもあるので、ぜひチェックしてみてください。
空間を縦に伸ばし、ワンフロアを壁で仕切るのではなく、床の高さを変えることで、開放的な印象を作りながらも表情を変えていく。
これが、これからの都市生活を快適にするための、新しい住空間の考え方なのかもしれません。
文:坂上春希
[PR] 提供元:旭化成ホームズ株式会社(へーベルハウス)