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ガーデニング
Pacoma編集部

【プロ監修】ニンジンの育て方・栽培方法|家庭菜園

タネまきから追肥、収穫方法まで・・・ニンジンの育て方・栽培方法をプロが徹底レクチャー。ニンジンは、発芽さえ成功すれば、あとは手間いらずですよ!【家庭菜園の基本シリーズ】

加藤正明さん

練馬区の農業体験農園「百匁の里」園主。 NHK Eテレ「趣味の園芸 やさいの時間」では、栽培管理や講師を務める。著書に『甘やかさない栽培法で野菜の力を引き出す 加藤流 絶品野菜づくり』(万来舎)がある。

ニンジンを栽培する前に知っておくべきこと

ニンジンは「発芽したら半分は成功」といわれるほど、発芽させることが難しい野菜。逆にいえば、発芽にさえ成功すれば手間がかからず、月に1回、菜園に通うだけで十分育てられる野菜でもあります。

発芽成功のコツは、タネまき後に乾燥を防ぐこと。
タネは、一度吸水したあとで乾燥すると発芽しなくなります。
特に、ニンジンのタネは小さくて吸水力が低いため、注意が必要。
タネまき後は、もみ殻と遮光ネットで乾燥対策を行って、確実に発芽させましょう。

また、ニンジンのタネには、「生ダネ」と呼ばれる未加工のタネのほかに、まきやすくコーティング加工を施した「ペレット種子」があり。
ペレット種子の場合、外側のコーティングが吸水したあと乾燥してしまうとカチカチに固まって発芽しないため、特に注意してください。
タネまき後に極端な乾燥が続く場合や、頻繁に水やりができない人には、生ダネの購入がオススメ。

栽培のもう一つのポイントは、成長に合わせて間引きを3回行い、少しずつ株の間隔を広げること。
ニンジンのタネは発芽が難しいため、少し多めにまく必要があるが、間引かないと根が太りません。
もったいないと思わずに間引きましょう。
間引き菜は柔らかく、おひたしや天ぷら、汁の実などにすると美味。
また、成長したニンジンの葉も調理すればムダなく食べられます。

【ニンジンの栽培データ】

セリ科 ●畝のサイズ(※長さは自由)畝幅:90cm、畝の高さ:5~10cm、株の間隔:8~10cm、列の間隔:25~30cm ●適正pH:6.0~6.5 ●土のpH調整(タネまきの2~3週間前)苦土石灰:100~150g /平方メートル ●元肥(タネまきの1~2週間前。全面施肥)牛ふん堆肥:1~2L/平方メートル、化成肥料(N-P-K=8-8-8):60~80g/平方メートル ●気をつけたい病害虫:うどんこ病、キアゲハの幼虫、ネキリムシなど

 

ニンジンの栽培カレンダー

タネをまいてから3〜4ヵ月かけてじっくり育つニンジン。
発芽に成功すれば月1回の手入れのみだからズボラさんにもおすすめの野菜です!
このカレンダーは中間地の場合。

※寒冷地
タネまき:6月上旬~8月上旬  
収穫:9月下旬~11月下旬

※暖地
タネまき:6月下旬~8月下旬
収穫:10月中旬~1月上旬

※寒冷地・・・北海道、東北、新潟県、富山県、石川県、高冷地。
※中間地・・・福井県、関東甲信、東海、近畿、中国、九州北部。
※暖地・・・四国、九州南部、沖縄県。

 

【6月中旬〜8月下旬】タネまき

畝に支柱などを押し当て、25~30cm間隔で深さ7~8mmの溝を3列作ります。
5cmほど間隔をあけて、溝にタネを点まきにしてください。
1ヵ所につき7~8粒が目安。

ニンジンのタネは発芽に光が必要なため、土はごく薄くかけます。

 

【6月下旬〜9月中旬】乾燥対策

ダブルの乾燥対策で確実に発芽させましょう。

まずタネをまいた溝の上にもみ殻をまき、たっぷり水やりします(画像左)。
もみ殻には保湿効果のほか、雨や水やりでタネが流れるのを防ぐ効果も。
入手できなければ、不織布をかけてもいいですよ。

畝の上に遮光ネットをトンネルがけして、さらに乾燥対策を(画像右)。
遮光ネットは、黒色で遮光率70%(=透光率30%)程度のものがおすすめです。
発芽がそろうまでかけたままにして。

 

【7月上旬〜10月下旬】間引き(3回)

生育に合わせて3回間引き、株間をあけます。

本葉が1枚出たら、遮光ネットを外して1回目の間引きを行って。
1ヵ所につき、5~6本になるようにします。

2回目の間引きは本葉が2~3枚のころ3本に、3回目の間引きは草丈8~10㎝のころ1本にして。

 

【8月下旬〜10月下旬】追肥・中耕

3回目の間引き後に追肥を行います。

株の片側に、化成肥料20~30g/平方メートルを追肥し、クワなどで土と肥料を混ぜ合わせて(中耕)。

その後、株の両側の土を株元に寄せます。
葉の成長点がある付け根の部分は、土に埋めないようにしましょう。

 

【10月上旬〜12月下旬】収穫

品種にもよりますが、タネまきの3~4ヵ月後が収穫のタイミング。
一般的な三寸・五寸ニンジンの場合、株元の土を軽くよけ、根の直径が4~5cmになっていたら収穫をします。

採り遅れると、根が割れてしまうため要注意。

 

【Column】ニンジンのプランター栽培のポイント

土の深さが限られるため、ミニ品種がオススメ。
標準プランター(幅65cm×奥行き20cm×深さ20cm程度、容量約15L)に、1列の溝をつけて点まきにして。

タネまき後、発芽までは乾燥に要注意、その後は根が伸びなくなるため過湿に注意が必要。
3回目の間引き前まで水やりは控えめにしてください。
それ以外の栽培の要領は畑と同じ。

3回目の間引き後に化成肥料10gを追肥します。

 

【ニンジンのレシピ】ニンジンのハーブ煮込み

ニンジンのうま味を丸ごと味わえるレシピをご紹介。
収穫したらぜひ作ってみてくださいね!

 

    【材料】(2人分)

    • ニンジン・・・2本
    • パプリカ(赤)・・・1/2個
    • 水1と1/2カップ
    • ニンニク・・・2かけ
    • タイム・・・3~4枝
    • コンソメ(固形)・・・1個
    • 黒コショウ・・・適宜

     

    【作り方】

    1. ニンジンは葉の付け根部分を切り落とし、斜め半分に切る。パプリカはへたとタネを取り、縦1cm幅に切る。ニンニクは、薄皮をむいて薄切りにする。
    2. 厚手の鍋に水、ニンジン、コンソメを入れ、ふたをして弱めの中火で20分間加熱する。その他の材料も加え、さらに15分間加熱する。
    3. 器に盛り、好みで粗びき黒コショウをかける。

 

ニンジンの栽培方法・育て方はいかがでしたか?
実践して、美味しいニンジンを収穫してくださいね。

 

写真・万来舎・丸山滋/八木竜馬
イラスト/小春あや
構成、文、料理写真、料理監修/北村文枝