- 天野俊吉
- 編集者。目黒区生まれ麻布育ち 。趣味は音楽と登山。好きなビールはベアレン。好きな采配は代打の代打。
バッファロー吾郎・竹若元博に聞いた!奥さんの夢を叶えるDIYレシピ【第1回ダイニングキッチン編】
一部で「DIY芸人」として知られる、お笑いコンビ・バッファロー吾郎の竹若元博さん。一軒家のほとんどをDIYでつくり上げたステキなおうちは、前回のお宅訪問の記事でも評判に。今回は、家のなかのそれぞれのポイントで、「家族の希望」をどのようにかなえたのか? 具体的なエピソードを、3回に分けてお届けします!!
前回のお宅訪問(「バッファロー吾郎・竹若さんのオシャレなお家に行ってきた!ゼロからDIYって…匠すぎです」)はこちら!
目次
家族みんなが遊んだり作業したりできる、秘密基地みたいな「土間」がほしい!
それまで住んでいた都心部から、やや郊外の一軒家へ。「子どもにいい環境を」ということで引越しを決めたという竹若さん。
「家をつくる前に夫婦でめっちゃ話し合いをして、その希望をハウスメーカーの人に全部伝えました。で、それに対していろいろ提案もしてもらった。予算内でいろいろ希望をかなえようと……したんですが、限られた予算ではできなかったんで、その分ボクがDIYをやることになったんです」
そんな、家族の希望が詰まったおうち。キッチンまわりでひときわ目をひくのが、なんと「土間」があることです。
「京都出身なので、小さなころから、友だちの家なんかに遊びに行くと『通り土間』があるんですね。家のなかでも遊べる、ちょっと“秘密基地”みたいな感じで、楽しいんです。
そのイメージが僕のなかにあって、『靴のままでなにかできるスペースがあってもいいんじゃないかな』って。ここで(DIYの)作業もいっぱいします」
――お子さんたちも、どこにいるか見えるから安心しますね。
「そうですねえ、奥さんもそうだと思ってるんじゃないかな。ここにミシン持ってきて作業してる姿をよく見ます」
冬場は猫が寒がる! 2匹の猫がくつろぐための「ふとん」がほしい!
竹若家には2匹の猫がいます。その猫のために竹若さんがつくったのが、土間にある「猫ふとん」。
「土間は、冬場、コンクリートなんで寒いんですよ。ストーブを置いてるから、猫がこのへんに集まってくるんですけど、長時間コンクリートの上にいると体温が奪われるみたい。それでつくってみたんです」
やさしさが詰まった「猫ふとん」は、猫たちのお気に入りに。冬場だけでなく、通年使っているんだとか。
「冬場は、ふとんで二匹かたまって寝てますよ。奥さんは『もっと大きいほうがいいんちゃうの?』って言ってたんですけど、ぎゅっとかたまって寝てるんで、これぐらいでちょうどよかったみたいですね」
「これぐらいだとあっちゅーまですね。設計図も一応描きますよ。そうすると、『この木材で足りるな』とかわかるんで、無駄なお金をつかわない。『こんだけありゃいいやろ』って高い木材を買うよりムダがないからいいですね」
高さもピッタリ、汚れも目立たない……理想のキッチンがほしい!
「キッチンまわりは奥さんの背丈にあわせて、高さを決めました。僕が手で木の板を持って、『高い? 低い?』みたいな。ほんとに原始的な、何やってんのやろ? みたいな時間でしたけど(笑)。
引き出しも自作。2~3年たってもスムーズにあいてるんで、満足はしてもらってるんじゃないですかね」
――コンロのまわりだけ、壁の色が違うようなんですが、これは……?
「このレンガ、じつは油を吸うレンガなんですよ。キッチンは絶対油がはねるんですけど、それに神経質になるよりも、油が模様になるほうがいいんじゃないかと。いちいち汚れをなくそうじゃなしに、汚れを模様にしてしまう。これは奥さんのアイデアですね」
「コンロのレンガと引き出しが特に気に入っています。実は当初のイメージでは、全面レンガのつもりだったのですが、発注ミスで前側だけに(笑)。しかし、思ったより油はねもなく、見た目にも全面にしてしまうとしつこく見えそうなので、結果的には前だけで良かったです。
引き出しについては、建築士さんから『手づくりするのは難しいから、オープン棚にしてはどう?』と提案されてたんです。でも、私の希望を話したら、結局主人がDIYすることに…。試行錯誤しつつも、見事に理想通りの引き出しが出来上がったので驚きました。私のワガママをかなえてくれて、とても感謝しています。」
「○○がほしい!」という家族の希望を、おしゃれに実現してみせる竹若さんのDIY術。次回は「書斎」について教えていただきます!
撮影/横山純