藤岡みなみ
1文筆家。暮らしの中の異文化をテーマにした『パンダのうんこはいい匂い』
(左右社)が発売中。
オフィシャルサイト
公式X(旧Twitter)
公式Instagram
ハツカダイコン?
豆苗や小口ねぎの再生栽培?
いいえ、個人的第一位は絶対に椎茸です。
菌床を手に入れてわずか一週間、霧吹きで水をやるだけで椎茸がモリモリ収穫できる。
▲ 椎茸の生命力に勇気付けられる
人生で椎茸を育てるのは3回目。
やりがいがあるのでついリピートしたくなる。
特に、元気がない時に育てたいと思う。
本当に日々を有意義に過ごせているのか?
焦ったり、目的を見失ったりしているとき、椎茸に手をのばす。
椎茸の成長は目覚ましく、毎日変化を感じられる。
他のすべてのことがうまくいっていない時でも、椎茸だけは順調に大きくなっているのだ。
たとえ仕事の成果がうまくあらわれなくても、椎茸を育てられているんだからいいかと自分を肯定できる。
普段は時間が過ぎていくことに寂しさを感じるけれど、椎茸栽培中は時間経過が愉快になる。
椎茸を育てている私が好きだ。
菌床は二、三回繰り返し使えるが、最初の収穫だけで30個以上の椎茸を収穫することができた。
パンケーキみたいでかわいい。
▲ 栽培初期のすがた。
バターたっぷりの椎茸ステーキと、優しい味わいの椎茸スープを作った。
育てる楽しみ、収穫の喜び、食べる嬉しさ、ここにはすべてがある。
それらが1週間以内に起こるのだから、せっかちな私にぴったりだ。
これからも椎茸に助けられるだろう。