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家事
津久井 玲子

もやしは3種類ある?種類ごとの栄養とカロリーは?

もやしというと安くてカロリーも低く、ダイエットや家計の味方という印象の野菜です。しかし、肝心の栄養は含まれているのでしょうか?実はもやしにも種類があり、栄養もちゃんと含まれているのです。3種類のもやしの栄養とカロリーをご紹介します。

もやしの持つ栄養とカロリーは?種類ごとで違いがある!

もやしとは本来、植物そのものの名前ではなく、豆類や穀物の種を発芽させたものを指していいます。もやしの名前の由来は「萌やす(発芽させる)」という言葉からきているのです。

光をあてないまま発芽させた後、しばらく伸ばさせたものがもやしになります。もやしは何の種を発芽させたかで、カロリーや栄養が異なる点も特徴です。もやしの中でも代表的な3つのもやしについてご紹介します。

 

もやしはカロリーが低いだけの野菜?栄養はあるの?

 

もやしの約95%近くが水分です。ですがほかの野菜の多くも、90%以上は水分でできています。つまりもやしもほかの野菜同様に、カロリーが低いだけでなく栄養も含んでいるのです。

ではもやしにはどのような栄養が含まれているのでしょうか?それを知るには、まずもやしに種類があることを理解する必要があります。

もやしとは先にもご紹介したように、豆類をはじめとした穀物の種を発芽させたものです。そのため何の種を発芽させたかで含まれる栄養も変わってきます。

一般的に売られているもやしには、3つの種類があります。

1.「緑豆もやし」で馴染み深いものです。「グリーンマッペ」とも呼ばれる、緑豆を発芽させた流通量の最も多いもやしで、茎も太めで食べごたえがあり、それでいて癖がないためさまざまな料理で重宝します。

2.「ブラックマッペもやし」です。ケツルアズキと呼ばれるマメ科の種を発芽させたもので、他のもやしと比べて細長く甘みがあります。また、頭の豆の部分がやや硬く、そのシャキシャキとした食感で炒め物に人気の品種です。

3.「大豆もやし」です。原料はその名の通り大豆で、韓国料理のナムルなどはこのもやしを使います。もやしの中でも最も歯応えがあり、大豆の味もほのかに感じられるもやしです。「畑のお肉」と呼ばれる大豆のもやしだけあって、たんぱく質が多く含まれています。

このようにもやしは元の種によって、外見も食感も味も異なるのです。当然のことながらカロリーや栄養も変わってきます。ではそれぞれのもやしのカロリーや含まれている栄養素にはどのようなものがあるのか、ご紹介していきましょう。

 

緑豆もやしの栄養とカロリー

 

緑豆もやしの可食部のカロリーは、100gあたり14kcalです。ビタミンB1とアスパラギン酸を豊富に含むため、疲労回復に効果があります。

アスパラギン酸といえばアスパラガスが多く含んでいるアミノ酸の一種ですが、緑豆もやしはアスパラガスとほぼ同量のアスパラギン酸を含んでいる、まさに疲労時にこそ食べたい健康野菜なのです。

た、赤血球の形成や胎児の正常な発育に欠かせない栄養素である葉酸も多く含んでいます。食物繊維も豊富なことから、妊娠中に積極的に食べたい野菜なのです。

もうひとつ、緑豆もやしの特筆すべき栄養にモリブデンがあります。このモリブデンは、肝臓や腎臓で糖質の代謝や有害物質の分解に作用するだけでなく、造血作用を促して貧血を予防してくれることから、「血のミネラル」とも呼ばれているのです。

このモリブデンは緑豆もやしにしか含まれていない貴重な栄養素です。唯一緑豆もやしの欠点をあげると、他のもやしと比較してモリブデン以外の栄養価は低めになります。

 

ブラックマッペもやしの栄養とカロリー

 

ブラックマッペもやしの可食部のカロリーは、100gあたり15kcalです。緑豆もやしとほぼ同じ量のビタミンB1とアスパラギン酸を含むため、ブラックマッペもやしも疲労回復に効果を発揮します。

さらに葉酸も緑豆もやしに負けない量を含んでいますが、特筆すべきはビタミンCの含有量です。ほかのもやしと比較しても最も多くの量を含み、大豆もやしに対しては実に2倍もの量を含んでいます。カルシウムも緑豆もやしのほぼ倍の量を含み、3種類のもやしの中では中堅の位置にあるもやしといえるでしょう。

 

大豆もやしの栄養とカロリー

 

大豆もやしの可食部のカロリーは、100gあたり37kcalとほかのもやしの倍以上の高さです。

ですが栄養価でもほかのもやしの中では群を抜いて高く、ビタミンB1やアスパラギン酸をはじめ、葉酸やタンパク質、カルシウムやカリウムなどのミネラル類も、他のもやしの倍、もしくはそれ以上含んでいる優良野菜なのです。

さらに大豆もやしならではの栄養素が「大豆イソフラボン」です。大豆イソフラボンは女性ホルモンの「エストロゲン」に似た効果があり、更年期障害の予防や骨を丈夫にしてくれたりと、健康に優れた効果があったりすることがわかっています。

さらに注目すべき点は、大豆100kcal分よりも大豆もやし100kcal分の方が、大豆イソフラボンや葉酸、食物繊維、そして血圧や精神の安定効果に注目の集まる栄養素であるGABAを、より多く摂取できる点です。大豆もやしは文句なしの健康野菜といえます。

 

おわりに

もやしは決して安くて低カロリーなだけの野菜ではありません。それぞれに特徴があり、栄養も豊富な健康野菜なのです。もやしは家計にも優しいため、積極的に取り入れていきたい野菜です。もやしの栄養と健康効果を見直して、もっと日々の料理に活用してください!