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ガーデニング
塩津丈洋植物研究所 塩津丈洋・久実子

子供も楽しめる園芸。どんぐりを拾って育ててみよう【四季を楽しむ山野鉢】

和の植物の専門家・塩津さんと、身近な植物を育てながら豊かな暮らしをお届けする連載企画です。今回のテーマは種から植物を育てる「実生(みしょう)」。小さいお子さんと一緒に公園などで木の実を拾うことがありますよね。それを種子として鉢に植えれば、春にはかわいい芽を出します。ぜひこの育て方記事を参考に、親子・親戚・ご近所で一緒に挑戦してみてくださいね。

今回のテーマは「実生(みしょう)」

本格的な秋の訪れを感じる10月は、採集した種子をすぐ鉢に蒔く「とり蒔き」に最適の季節。
発芽までの日数は気候などにもよりますが、早いもので1ヶ月、遅いものだと2年以上かかるものも。長い目で気長に見守ってあげましょう。
ときには突然変異で、予想外のおもしろい芽が出てくる可能性もありますよ。

一般的に植物の成長スピードが速まる春まで種子を保存しておくこともできますが、もっとも発芽率が高い方法が「とり蒔き」なので、すぐに蒔くのが良いと思います。

採集から発芽まで一貫して、自分の手で素材を作り育てる過程を経験するのは、植物への知見を深めることにつながります。きっと子供たちにとっても、良い学びの機会になるはずです。

 

種子は公園で拾える「どんぐり」がオススメ

秋は種子採集にはもってこいの季節。散歩がてら近所の公園などに足を運べば、簡単に種を拾うことができます。なかでも僕のオススメは、古今東西どこでも拾える「どんぐり」。大きな木がある公園に行って木の根元を見れば、大体どんぐりが落ちています。

できるだけ中身がしっかり詰まっている、重さのあるどんぐりを拾いましょう。
軽いものや振ったときに音がするものは、虫に食べられていたり、乾燥していたりするので発芽が期待できません。同時に、割れていないか、穴が開いていないかも要チェック。
また、緑色のどんぐりは成長する前に落ちてしまった未成熟なものなので、こちらも避けてください。

 

画像提供:塩津丈洋植物研究所

拾ったどんぐりを持ち帰ったら、土に蒔く前に水の中に一昼夜漬けておきましょう。このとき水面に浮いたものは中身が虫に食べられてしまっているため、沈んだものだけを選んでください。

※種子を拾うときは、国有林や私有地などの採集が禁止されている場所では絶対に行わないよう注意しましょう。

 

種の置き方がポイント!実生の手順

<実生に必要なもの>

① どんぐり 適量(鉢の大きさによって変動)
② 赤玉土・腐葉土 適量(配合比率 3:1)
③ 鉢 1つ
④ 土入れ 1つ
⑤ ネット 1つ
⑥ 針金 適量(約10cm)

 

<実生の手順>

  1. 赤玉土と腐葉土をやさしく混ぜ合わせます。

  2. 混ぜた土を鉢の6分目まで入れます。

  3. どんぐりを横に寝かせて置きます。大きめの鉢なら複数個蒔いても大丈夫。
     
    ※このとき縦に向けて植えると発芽率が下がってしまうので注意しましょう。

  4. どんぐりの厚みの2倍ほどの土を上からかぶせます。

  5. 水をやさしく注ぎます。このとき、底穴から水があふれ出るのを確認してください。

 

日当たりのいい屋外に置き水やりも忘れずに

種蒔き後は、乾燥を防ぐために、土の上に木の葉や苔を乗せるのがオススメ。
見た目もグッとオシャレになりますよね。強風が当たらない日当たりの良い屋外に置き、土が乾燥しないようこまめに水をあげましょう。

 

発芽して2年後のどんぐりがこちら

画像提供:塩津丈洋植物研究所

気温が上昇する春になると、蒔いたどんぐりがかわいい芽を出します。
芽が出たら、通常の植え替えの手順(※こちらを参照)と同様に土を植え替えてください。すると、2年後にはこんなに立派な姿に。幹がたくましく成長し、葉っぱも青々としげっています。

 

次回予告

次回は1ヶ月空いて12月です。冬が始まる12月のテーマは「簡易温室づくり」。
身近にあるものを使って、あっという間に完成します。
寒さに弱い植物も簡易温室があれば、安心して越冬できますよ。ぜひチェックしてくださいね!

 

 

執筆・編集協力/小林香織
撮影/猿田祐樹